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 創作用語集 

用語や世界観等のまとめ置き場。

基本的に現代現実世界を舞台にしてないです。

​その場合は注釈を入れておきます。

◇創作内の世界

- 創作内世界 -

テキストが「青色の」になっているものは此方の「現代現実世界」です。
基本的に殆どの創作作品は
現代現実世界ではないです。

「隠世」「たゆたう君が観る世界」世界
人に妖怪に幽霊に……人も人とは違った者達が棲む世界。

〇 棲む者達:人、神霊妖、精霊、人と違った者(獣人、べレア人形、鬼人等々)

○ 動力:鉱物からのエネルギー利用に加えて、水・電気・火からのエネルギー利用もある。又、道具の中には霊力(気力)を使って動かせるものも多い。

 

「マチヒト」世界
鉱物で廻る世界。鉱物達がふよふよしている。

〇 棲む者達:人、鉱物達、鉱物人、べレア人形、人工生物、鬼人

○ 動力:ほぼ鉱物からのエネルギー利用。時折蒸気の力を利用したエネルギーがある。

「コトヒト」世界
人が住んでいた世界に人とは違う存在のコトヒトが生まれ始めた世界。


〇 棲む者達:人、コトヒト

○ 動力:鉱物からのエネルギー利用は無い。電気は静電気での発電と水力での発電がある。それ等の他には蒸気の力を利用したエネルギーがある。

「little strange friends」世界
「コトヒト」世界の「if」世界線。人間が消えてしまった世界。
〇 棲む者達:人ではない者達

「吸血ジャック」「夜を踊る魔物達」世界
人も魔も居る世界。
魔は現れたり陰に潜んでその存在を人が認識しずらくも出来るが、力の弱い魔は大半の「見るのが得意ではない」人の前に現れるのが難しい。ただ人間は世界に魔が存在している事を知っている。「夜を踊る魔物達」は「吸血ジャック」より時系列が少し後のものも含まれている。
〇 棲む
者達:人、魔

「フォミリアズノーティア」「シキトキノニワ」世界
魔法が存在する世界。魔法を学ぶ者がいたり、精霊と血を結ぶ者がいたり、精霊と混ざった者がいたり、色を喰らう魔物が存在していたり。
〇 棲む者達:人、魔法奏者、精霊、シキトキ

百物語」世界
「現実現代世界」に似ているけれど違う世界。多くの人に存在が認知されていない「怪談」が潜んでいる。

※ 「あやかし婚姻譚」「人とは違った者達と。」は小タイトルごとに世界が違ったりしている。
上記の世界もあればその他だったり、「
現代現実世界に似た世界」であれば、現代現実世界であったり。

◇創作鉱物
◇創作獣

◇創作鉱物

輝玄石/きはるいし

表面がつややかな照り返しのある僅かに青味を含んだ黒色の鉱石。

 

……石というよりも、「ツノムシ」というウミウシ或いはカタツムリの様な生き物が背負う貝をそう呼んでいる。稀に「ツノムシ」が落とした貝が落ちていたり、僅かな赤味を含んだ白色の貝を持つ者も居る。

 

輝玄石/きはるいし(白色)

白色の輝玄石。

ツノムシの多くは青い個体が多いが、時折見かける桃色がかった個体が持つ貝の色は白色で、僅かに赤味が含まれている。この個体の貝は左巻き。

● リグローツ〈気空石/キクウセキ〉

隠世やマチヒト世界で一番多く結晶化している石。鉱物達がよく食べている石でもあり、色合いは無色が多い。マチヒト世界の環境がこの石と相性が良いのか結晶化のスピードが速く、街一つ飲み込むほど結晶化してしまうこともあるらしい。結晶から守る為に大抵の街や地区は「境界」でその場所を覆っている。

空気が結晶化したものとも言われ、枝のように伸びていくそれは酸素を多く含む。錬成鉱物上、作りだす鉱物の「入れ物」として使われる事が多い

● 核石
鉱物達や鉱物人が胸に持つ石。又、人工生物やべレア人形の核にもなる。
魂と記憶が宿っているとされ、この石からは声が聞こえてくるという。そして加工をする為に削るなどの手を加えると悲鳴のような音が響くという。鉱物人の核石の色は、その持ち主の瞳の色で判別できる。

◇創作幻獣

ツノムシ

角のような触手を二本頭から生やしており、貝を背負ったウミウシやカタツムリに似た生き物。

割合的には青色の個体が多いが、時折桃色がかった赤色で白色の貝を持つ個体が居たりする。大きさは掌程のものから30㎝程のもの。中には50㎝を越えるのもいるらしいが、前記の大きさの者達が多い。ユラサカナをもしゃもしゃ食べている姿を見かけたりする。

ツノムシ(赤個体)

青い個体が多い中で、稀にこの個体が存在するという事は本来の個体とは違った性質なのかもしれない。色と同じ様に反転したようにこの個体の貝は左巻きである。

go over to world's

「go over to world's」

 ◆タビノゾムヒト

◆タビノゾムヒト

隠世の住人達とゴースト達。どこにもはいらないもの。何かと共通しているもの。ただあるだけのもの。

タビノゾムヒト世界

略称はタビヒト。
人に死者に人ではない者に……。様々な者達が棲んだり迷い込んだりしており、「自身のしたい事」をしながらのんびり暮らしている。けれど中には〝旅〟を望む者も居るようで……?

 

■ 隠世 /カクセ

 

「隠世」は隠り世と隠すをいじった言葉。元幽世。
時間の概念が曖昧で、人以外にも人じゃない者達や死者といった者達がいる。沢山の「箱」が寄り集まっており、元は誰かの為の箱庭。

全体的の総管理自体は鍵屋がしているが、全部をみるのは面倒(というより旅行がしたいが為に)なので、其々部分的な「箱」の管理は鍵屋が見つけてきた管理者に任せている。エントランス・水葬駅・アルケウス街や夕刻街・異色図書館・植物園・神社・誰かの棲み家や水族館……等々がある。元は箱庭だった場所に誰かや人ではない者達が迷い込んだり集まっては広がっていった場所で、知らない世界から誰かが迷い込んでくる事もあれば鍵屋が連れてくる事も……。

唯々存在する者達が居たいように居ればいい「自分のペース」で過ごせる場所。
自身を「自身」とし、存在する為に、生きる為に、死後もなお謳歌する為に。記憶を保持し記憶を紡いていく。そんな世界が隠世。「記憶」が大事なので本を読む住人や幽霊達も多い。

隠世の仕組み

他世界の価値観や仕組みが当て嵌まらないものが多く存在する。

✤時間

季節や陽の傾きはあるが、例えば何処かの世界の1時間が隠世で同じ1時間とは限らない。
1時間=1分かもしれないし、1日かもしれない。そしてその流れも一定ではないかもしれない。だから時間が「曖昧」な場所。

 

例えば春が数か月間訪れている間隔の時もあると思ったら、一日かっら数日の様な感覚で訪れる時もある。なので次の季節が何時来るのかは、来るごとに期間がまばらで一定ではないから予測が立て辛い。季節や天候は鍵屋が作った。季節や天候・陽の傾き等、それはいわば「外」は昼または夜ではあるが、部屋の電気を付けたり消したりしているの似ている。

仮に隠世に時計を置いてもまともに機能しない。
例えば12時を指していたと思ったら突然5時を指したり、また別の例では8時を指していると思えばそこから動かなかったり。装飾で置く者が稀にいたりするが、その為に隠世では機能的な意味で時計を使っていない。

隠世は時間が曖昧なので、人物の見た目の成長もまばら。年齢もあてにならない。

ルカの様に精神に沿って見た目が成長する者も居れば、藤や朽名の様に見た目の姿が一定の姿で留まる者も居る。成長する期間も個々其々で違うし、何処かの世界と成長の仕方や速度が同じとは限らない。精神年齢や生きた年数が表面的な姿では判断できない者も多い上に、人だろうがそれ以外だろうが自由に姿を変えるの奴も多い。

ではこの世界に「死」があるのかと疑問にも思うが、そもそも「死者」も集まるのがこの世界。

✤生活

この世では〝捨てたもの〟は呑まれ、何処かへと消えてしまう。だから落とし物をした時はちゃんと探したほうが良い。何かを落としては「もういいや」と諦め、自身で捨て去ってしまったらもう手の中には戻っては来ない。

 

火・水・電気等も存在するが、生活で頻繁に使うものは「鉱物」が生み出す力も利用している。これは「マチカケルヒト」の世界と同じ。又、道具の中には霊力(気力)で動かせるものもある。

 

幽霊達を始めとした「食べなくても平気な者達」「そもそも食物摂取が必要じゃない者」も多い。

様々な店や施設もあり、そうした場所で必要なものを揃えたりしている。隠世に棲む住人達が其々「自身がしたいと思う事」をしながら生活をしている。

他世界でも見かけるような生物もいるが、隠世独自の生き物も居る。それは幽世からの名残とも言われる。時折光りの粒が落ちてくる事があり、物質に捕らわれている人間は見えない。

✤鍵と扉

鍵屋が気まぐれに渡している鍵もあれば、箱の管理人や住人に渡した物ある。空で捻ると扉が現れる。放り捨てたとしても必ず戻ってくる為、手放したいのなら鍵屋に返す必要がある。

 

住人達が持つ鍵屋の鍵は扉を開くだけではなく貨幣などのやり取りもできる。その場合は専用の箱の鍵穴に通す事で取引が可能。
住人用のその鍵は、本来は鍵屋が新しい住人に渡すだが、エントランスで新しく住人登録をした時にカノからも貰う事が出来、返却は鍵屋本人かエントランスでカノに返せば手放す事が出来る。箱の管理者の鍵は上記の用途に加えて管理者用の鍵としての別の鍵が渡される。手放す為には鍵屋自身に返さなくてはならない。

【 渡りの鍵 】
 通貨のやり取りや取引
 移動用の扉を作りだす
「世界旅行」をするのに必要

【 箱庭の鍵 】
 通貨のやり取りや取引
 移動用の扉を作りだす
「世界旅行」をするのに必要
 箱の管理者証明

 管理場所行く扉を作りだせる

【 廻りの鍵 】
 ゴースト達が「世界旅行」後に生まれ変わる時に使う鍵。

 塩を元に作られた鍵で廻る時と生まれ変わりに使い、生まれ変わりの際に使うと溶けてなくなる。

【 棺の鍵 】
 霊廟に繋がる。鍵屋以外は持たない。

誰かの家や場所へは許可されている範囲にしか扉を繋げられない。
鍵を使って作る扉や所々に移動用扉が点在しており、よく小さい幽霊達がくぐったり戻ったりして遊んでいるのが目撃されている。

そして住民達が鍵から作りだす扉とは別に、エントランスでは「世界旅行」をする為の多くの扉が保管されている。住人達は世界旅行に出る事もできるが、扉から世界に入った瞬間に危険があるような世界やその世界自体が危険と判断したものは鍵屋が簡単にはいけない様にその世界の扉をはけている。別世界に着いた時は、その扉から出るまではその世界に姿は現れない。

✤通貨
取引は物々交換や住人達が持つ鍵に自然と蓄積された通貨など、鍵から必要時に現れる硬貨で少額の通貨で最低限の生活は出来る。此処では取引の中には実体のないものとの交換も含まれていたりする。
金銀銅、そして銭貨(真鍮)が存在し、単位は「縁」。ある意味縁結び。金銀銅は他世界でも価値を持つ事が多いので換金もしやすい。だが、そうした金銭よりもこの隠世で大切なのは「記憶」を始めとした「自分自身」だ。特に幽霊達にとっては存在にも関わる大事なもの。

通貨は「生活の中の一つの手段」に過ぎないので他の世界のようにそこまで重要視されていない。自身のしたいと思う事をやりがいにしたり、そもそも通貨を全く使わずに自給自足をして暮らす者も多い。

ちなみ政治家や階級、他世界で稀に見かける税収なんてものはない。其々の「箱」の管理者はあれど、〝支配者は居ない〟からだ。

✤環境
上記の通り、感覚・技術・思考力や記憶等といった〝自分自身〟というのものがこの隠世で存在するには大切になる。〝自分自身〟を自身の手で捨てている者は、隠世から消える事が多い。

政治家や階級や権力といったものを崇拝し縛られている者、私欲を振り回す略奪者や金銭を絶対価値と定める拝金主義者、そういった者等は隠世に居ない。それは住み事自体を選ばなかったり、合わないと感じて早々に出て行ったり、存在自体を己で消してしまったり、他者から略奪をする「己の命の価値を自ら落とした」横暴者は多くの者達に「いらない」と願われてしまったり。


恐らく〝そうしたもの達〟に「自ら生み出した害が己へと還る仕組み」や「通貨が分配される仕組みと金銭を絶対価値としない世」「〝自身〟を携え捨て去らずに成り立っているこの場所に棲む多くの者達の生活や姿勢」といった幾つかの〝仕組み〟があるこの隠世自体が合わないのだろう。そもそも此処は鍵屋や世自体から、私欲の為に誰かに害を成すようならばこの世から弾かれその者に〝合った〟世界に移らされてしまったりもする。そしてそれに関わらず隠世で他者を虐げ奪い続けた者は魂が穢れ消失する。ちなみに人以外にも幽霊や神的な者・精霊を始め様々な者達が居るが、敬意や感謝はあれど隠世に階級は無い。

そうした面からも他者や〝自分自身〟よりも〝お金がすべての価値〟と考える者達はこの場所に存在していないのかもしれない。〝自分自身〟が大事になってくるのだろう。だって、〝自分自身〟をしっかりと大事にしているならば、〝自身の命の価値〟を己で下げようとはしないから。

例えば仮に藤と朽名を例に置いてみる。

朽名と藤は互いに互いを大切にし、互いを価値あるものとしている。なのでそこら辺の見も知らぬ何かが二人又はどちらかをそう願ったところで何かが起きる分けでも無し。そして何処かの世界の「死にながら生きている。或いは〝ひとでなし〟に成り下がっている」ような者達とは違い、二人(隠世の住人の多く)は「自身で自身の命の価値を下げるでもなく、〝自身を大切にしている〟」。

此処に法律というものはない。きっと作ろうとしても中々に難しいだろう。
「誰かの価値観」、ましてや横暴な人間の価値観で括り作るのは難しい。だが、「理不尽に他者から奪おうものなら、それ相応のものが与えられる」のが何時の世も理なのだ。そして奪い世界を荒そうものならば、「その人に相応しい世界」に落とされるだろう。

ただの〝人間〟にもなりきれない、「常識」と「多様」を表面で語っているだけでは理解など到底出来ない。或いはそのせいでこの世界ではもしかしたら「存在」すら出来ないのかもしれない。自身の「ものさし」を他者に押し付けている内は無理だろう。

動力
鉱物からのエネルギー利用に加えて、水・電気・火からのエネルギー利用もある。又、道具の中には霊力(気力)を使って動かせるものも多い。

その人物にそれがあるから迷い込むのか、隠世自体がそうしたもの達を歓迎しているのか、隠世に迷い込む者達は多少なりとも霊力(気力)を伴っている者が多く、隠世は霊力(気力)で動かせる道具も存在している。「隠世の仕組み」「魂からなる霊力(気力)」「魂を自ら穢した者は消えてしまう」といった事は関連しているのかもしれない。

✤商い

各街や職人町に住む職人さんや製造している人は、乾物漬物のぴかぴかや酒屋等の卸売へ集め寄る。客が立ち寄り見つけて買い求め易くする為。卸売りの方は品物を売りに来た者の言い値(作り手側が自身が作ったものの価値を自身で決める)で買い取り店分をすでに決められた分の売上分を上乗せする。

 

言い値(作り手側が自身が作ったものの価値を自身で決める)で付けるが、品物が売れるかどうかは職人や製造者の腕次第。逆に下げて値をつけたりする場合もあるが、金銭を絶対的な価値にしない者が多いので、売れるかどうかを大きく左右するのは隠世はやはり作り手側の腕次第な所がある。

霊力(気力)を分けてくれたりもする精霊は魂の穢れが少ない者を好む。「世界自体の仕組み」や「霊力(気力)の批准と魂の穢れの無さは関わりがある」という隠世で、精霊に好かれやすい者が集まったのは自然な事だったのだろう。

✤病と死生観

免疫で対応出来る自然病と怪我などの外傷の可能性はあるが、隠世に「人為により意図して撒かれる病」は存在しない。隠世には支配者が存在しないからだ。
薬やその類のものも、外傷を治癒したり自然免疫を補助する為の薬やそれに近い何かはある。それは自然の中からの調合と身体に沿ったものが作られている。そして隠世には治癒に関した能力を持つものも少なからずいる。くぐると病や怪我が治癒する門もある。ただ「特異症」や不眠症や熱中症といったものなどの「症状」や精神から起因(疲労)するものは難しく、その分野は薬師や水薬屋、診療所といった場所を活用する。

自ら消滅を願ったものや隠世から出て行った者は別として、この場所は死ぬ者もいれば死なない者もいる。隠世はそもそも時間の概念が無く死者も迷い込む世界。この場所へ迷い込んだ者中には元より死を迎えてこの場所に来た者や元の世界で死んだ事になっている者も居る。
生きている者・元々死から遠い者・死という概念ではない者・すでに死んでいる者・元の世界では死んだ事になっている者。

亡くなった者は自然の中へと溶け込むか、或いは幽霊として以前と変わらなく過ごす者も居たり、とても稀だが、過去に亡くなり自然の中へと溶け込んだ者の中にはその後に精霊として変化した者もいるかもしれない。「死を迎える者」自体がこの場所では稀なのだろう。

死としての悲しみはあるかもしれないが、隠世の仕組みと性質的に理不尽な悲劇として死を迎えた者は居ない。本来の「死」として受け入れて亡くなっていく。亡くなった者の遺体は葬儀の後に、深更の森の静寂のほとりの墓所に埋葬される。

もし病や怪症状、そして怪我などの治癒を求める場合は幾つかの方法から選択。これら以外にも別のやり方もあるかもしれない。

◇ 生活や食べるものから自然治癒を促進させながら自然治癒で完治させる。
◇ 対応した薬を伴い、自然治癒を促進させながら自然治癒で完治させる。(薬師、薬屋、水薬屋等)
◇ 治癒専門の気符を伴い、自然治癒を促進させながら治癒させていく。(気符師、気符屋等)
◇ 治療師等の治癒技術に長けた者に相談しながら指針を決めて完治させいく。(治療師、診療所等)
◇ 隠世には人・人とは違った者(神妖精霊など)といった多くの者が棲んでいる。其々技術や能力を持っている者達もおり、自身の症状に対応している者を探して協力を求める。
◇ 「治癒ノ門」を使い病や怪我を治す。正し疲労や病ではない
「症状(不眠症や熱中症や記憶喪失や「特異症」など)」の治癒は難しいのでそれ等は別の方法を取る必要がある。
◇ 「世界旅行」をして方法を探しに行く。


等々。

✤成り立ちと箱の管理者

隠世に死者が迷い込む事があるのは元が幽世であるから。そして幽世が崩れかけたのは、幽世という存在が忘れ去られかけたからなのか……。

幽世が崩れそうになり、新しく構築された箱庭を保つにはその場所に住んでその地を「認識していく者」が必要だった。鍵屋が隠世の箱の管理者(確定してその場所を認識し続ける者)を探していたのは自身の「世界旅行」を楽しむ為でもあるが、恩人が棲み大切にしていた場所が壊れるのを忌避したからだ。

一人でも認識する者がいればその場所は保たれる。だから空白(認識する管理者が居ない場所)を自身が補う事も考えた。隠世全体の管理者は今も鍵屋である。ただ経験からなのか生来なのか、自身の「旅行好き」がある為に「自身独りで保持する」のは難であったし、何より面倒と考えた。加えてもし己が居なくなってしまったら崩壊してしまう可能性もある。なので全体の地を区分けて箱と呼び、一つ一つに管理者を置いた。

ある意味管理者はその箱に縛られる事になるが、隠世に棲むのが苦にならない者には大した事ではないだろう。だが、水葬駅の前管理者の様に留まり過ごすうちに自身の存在の消滅を望んだ者や支配者や略奪者には苦になるかもしれない。(支配者や略奪者に至っては世に留まらないのでそれの対応と管理者を探すという鍵屋の仕事が増えるだけだろう。なので最初からそういった輩は選んでいないであろう事が明白だ)

幽世に棲んでいた者達が残ったり、幽世もとい隠世の性質からかその後も訪れてくる者が居たりとその場所を認識する者が増えた。
崩れかけた幽世に、その一部と共に新しく「箱庭」を追加して生まれたのが今の隠世である。深山・夕刻街・箱庭水槽の辺りは幽世の名残。稀に外縁向こうの水底から新しい地(以前の幽世の地)が浮上する事があるが、稀も稀である。その時は鍵屋がまた新しく管理者を見つけに行き、それまでは鍵屋が保持する。

 隠世の大まかな行事と節気候
個々がしているものというよりは、それをする住人達が多いものを指す。

〇 春の候

✤花咲かせ
温かで生命力あふれる春の訪れを祝い、花を咲かせる為の祭事。
「舞行(まいぎょう)」と呼ばれる、花の精霊や神的或いはそれらに纏わる者やその他様々なもの達で舞や踊りや歌に笑い声と賑やかに過ごし、賑やかにすることで花が咲きだすのを誘う。花見や舞行の列を見に来ようとするものも多く、それでまた賑わう。

〇 夏の候

✤星合の集い
夏の期間に、主にトウア達がしたくなると行われる集い。参加者達も気ままに参加しており、集合場所は蔦藤神社。
境内で大きな笹に飾りつけをして星を見ながらみんなでわいわいと美味しいものを食べたり話したりする。各自料理や菓子を持ち寄ったり、酒飲み達は酒を酌み交わしている姿がよく見かけられる。

 

✤金魚遊泳(きんぎょあそびおよぐ)と縁日

暑い日にユラサカナに混ざって金魚が泳ぐ時がある。
ちなみにこの現象が起き始めると、合図したかのように蔦藤神社へ続く大通りや境通りなどの多くの通りで様々な屋台が並びだす。発端は誰かが言った「縁日したくない?」だった。

✤桃香誘(ももあなたをさそう)
とある夏の日、どこからか桃が香る事がある。そうした日は桃やそれらを使ったものを味わったり桃の葉を湯船に浮かべて楽しんだりして穢れを払う。

鬼燈市(ほおずきいち)
夕刻街の広場や大通りで鬼燈が売り出される。そして鬼燈で作った燈を水路に流し、今此処に在れることを想う。鬼燈からは美味しいお酒も出来る為、それを目当てにしている者を多く酒飲み達はこの日を待ちわびている。

〇 秋の候

秋賑贈(あきにぎわうおくりもの)
この時期になると取れた作物や作り上げたものを味わう為に、休息の原で炊き出しが行われる。所謂収穫祭に近い。炊き出しでは焼き物やすいとん、鍋物が多い傾向。そしてこれは好機と酒飲み達がよく集まり酒盛りも始める。
くえびこさんを始めとした農業地帯で活動する者達が主体となって行われ、収穫を無事に終えた事や食べ物や作り手への感謝を示す為にお火焚(おひたき)もするのだが、その横では焼き芋を焼いていたりもする何ともゆるい祭事。だが、参加する者達も豊穣を持つ者達もみな楽しそうに笑うのだからこれでよし。

〇 冬の候

光舞日(ひかりたびだち)と燈火祭《ともしびさい》

謳歌する喜びを祝う。
この隠世で生きる事と見送られていったかつての死者を想う祭事。この日は蝋燭や燈に火を灯し、美味しいものを食べたり誰かと共に過ごす。およそ冬と思われる期間のとある日の朝に、柔らかな灯のような小さな明かりが空へと舞いだし、その3日後にこの祭事が行われる。

✤雪郷土還(ゆきさとがえり)とひととせの終《つい》

隠世での一年の終わりを指す言葉。何処かの世界でいうところの大晦日やお正月に近い。
この辺りの期間になると「雪の華」が降り始め、それを確認した住人達は多めに作った何時もより豪華な料理を少しづつ食べながら、各々好きなように過ごす。
店の商い等は早めに切り上げて、談笑したり遊んでみたりお酒を飲んだりと誰かと集まって楽しむことも多い。この時期が来ると家や部屋などに隠世特有の飾り供え、新しい日を迎える準備と過ごしてきた日を想う。

✤福分と福ノ市
ひととせの終を終えて新しい節を迎えると、お年玉の神様(祝い事の神)が隠世に棲む者達に「ちょっとした福」を贈る。それは小さな鉱物達や木の実や花やほんの些細な小物が入ったポチ袋。何が出るかは開けるまでにお楽しみ。

そして福分の日に開かれる蚤の市。通称「福ノ市」。
街の大通りの広場や通りで開かれ、偶に付喪神が混ざっていたりする。又、福分の日以外にも祭事の際は小さな露店が開かれる事も多い。藤達も子が増えてから買い替えた物やまだ使える物を出したりしている。

福ノ市が開かれる福分の日には、お年玉のように花やお菓子や小さな鉱物などを親しい人や誰かへと相手へ「ちょっとした福」を贈ったりもする。その為、こうして福ノ市などの露店や売り歩きが行われている場所に好奇心を携えて訪れる者の他にも「素敵なもの」を探しに来る者も少なくない。

福ノ市が開かれているのとは別に、休息の原やその他の地では御焚き上げも行われ、ひととせの終で飾った飾りや不要な物を弔う。福ノ市を眺めて来た者達はその脚で御焚き上げを行う場所へ赴く。食べ物の屋台や甘酒などの販売もあり、空いた場所では酒を酌み交わしている者達も居る。

「燈火祭」「ひととせの終」「福分」にかけての期間は、新しい日が来る事を喜び祝い、過ごしてきた日々を想い、そして誰かや物やこの世などの「自身を支えてくれたもの」へ感謝をする祭事でもある。

を通して

✤春夏秋冬(ひととせ)の務め

春に行うものは「春の務め」、秋に行うものは「秋の務め」等、季節によって言い換えたりする。
隠世には大きな田畑がある。その各々の場所で春の田植えと種植え、夏・秋の収穫を参加希望する多くの者達とする。
そこそこ大変ではあるが、みんな集まって何かを楽しむのが好きなので割と数が集まる事が多い。収穫したものはその収穫時に味を楽しんだり出荷されたりする。畑にはアメフリコゾウが雨を降らせに来たり、農業好きな者・それを生業にしていている者が育てに来る。希望すれば苗や種を購入する事も可能。

✤旅立つ者の見送りと別れの燈
不定期で行われる。廻葬《かいそう》の日とも呼ばれている。
この世界を旅立って他の世界で新しく歩む事を決めた幽霊達を水葬駅から見送る日と、この隠世に来ても消滅を願った者達が眠る燈からその灯を出す日。
それ等が行われる時はカノが号令や知らせを出し、箱の管理者は大体集まる。そうでない者達も参加する事が可。

その他
何処かしらの世界で見聞きしたり、何かの記録を見た者が行ってみた行事もある。
そして伴う様にそうした行事や楽しそうな事が好きな幽霊達が一緒に参加しているのを見かけたりする。

住人達

人、神霊妖、精霊、人と違った者(獣人、べレア人形、鬼人等々)。

たどり着いた者・迷い込んだ者・いつの間にかいた者・そこに住みつく者。隠世には様々な者達が居る。


死んだ状態で隠世に来ると幽霊になり、生きた身のまま訪れ棲む事を選ぶと住人になる。他の世界から来た住人の中には元の場所では死んでる事になっている者いたり、住人達の中には箱庭の管理を鍵屋から任せれている者も居る。住人達の立場での「世界旅行」は、「言葉のまま」の意味。

✤管理者
確定してその場所を認識し続ける者。管理者になるとその地に棲む事になる。

✤幽霊(ゴースト)達
隠世に居ついた幽霊達。天青色の丸い体で、もにもにと柔らかい。少しだけなら浮遊する事が可能。
「住人達の世界旅行」と「幽霊達の世界旅行」は意味が違っており、幽霊達の中には「世界旅行」や「廻葬(葬儀)」を望む者もいる。

「世界旅行」を決めた幽霊達は水葬駅から隠世を旅立って新しく生まれ変わる場所探しをする。又、消失を自ら望んだ場合はカノが保管している専用の燈中でその灯出されるまで眠りにつく。
それら二つは「廻葬(葬儀)」と呼ばれる事も。

旅立つことを決めた幽霊は鍵屋から廻りの鍵を貰い、水葬駅で駅員であるルカや住人達に見送られながら旅に出る。そして様々な世界へ渡っていくが、ただし体はなく霊体のまま。もしそこで生きる事を望んだら元の記憶は消えてその世界で生まれ変わる。その際には貰った鍵は消失する。

楽しい事が好きな者が多く、よく街でふよふよとしていたり季節や日ごとに楽しそうに集まっているのを見かける事も。
花や本等を通貨の使用や物々交換、或いは記憶等で買い物をしたり、幽霊同士で遊んでいたり、誰かと一緒に何かをしていたり。街などに家を持ち棲む者も居れば、誰かと暮らしている者、気ままに彷徨って好きな場所に留まるのも居る。記憶を使い切ると消滅し、花を食べると安らぎと満腹感を得る。食事を摂らなくても大丈夫だが、食べる事も出来る。感情が高ぶったり、想いに触れると姿がはっきりする事も。

自殺をした者や報われなかったり悲劇を迎えた者も中には多い。
基本的に精神力の高さによって大きさが左右されるらしく、身が小さいものは子供の様であるが、隠世でも場合によっては大きさが変化するようである。時々図書館で見かける帽子をかぶり髭をたくわえている幽霊は、他の小さな幽霊達から「じーちゃん」「おじいちゃん」と呼ばれているのも目にする。

実は幽霊は身体の中(核のような場所)に自身の持ち物をしまってたりする。取り出す時はもにょんと身体から出てきたりする。ちびた銀貨や些細な宝物、手に入れた「これが好き!」が詰まっている。

地面に沈んでもにょりと顔を出す遊びが小さい幽霊達の最近の流行りらしい。時折住人達にクッションにされる事も……。ひんやりしているので夏に良いかも。〝棺桶〟に入る時は「ふんすっ」となぜか得意げだ。

✤あやかしまもの達や人とは違った者達
人でもゴースト達でもない者達。姿は様々。
良いやつもいれば、何かを企む者達も居るらしい?他の住人達やゴースト達みたいに隠世に住んでいる。

何処かの世界では存在を忘れられ、此方に移り棲んで来る者もいるとかいないとか。

精霊
霊力(気力)を分けてくれる大事な存在。あらゆるものに宿り、精霊によって様々姿をとる。
又、各々の土地に憑いている事が多く、憑いているものや辺りの気を廻らせたり穢れを払ってくれたり、自身が持つ力で其処に棲む者達を手助けしてくれたりもする。なので隠世に棲む者達は精霊を大切にしている。花や植物・果物などが好きなので、精霊に向けて供えておくと何時の間にか無くなっていたりしており、小さな祠のような家や桜杜、そして精霊の樹や精霊燈等々に寄り道や棲みついたりする事も多々。

隠世の仕組みと性質的に、他世界と比べたら隠世に棲む住人達の死者はかなり少ないのだが、もし亡くなった者が現れた時には葬儀の後に自然の中へと溶け込むか、或いは幽霊として以前と変わらなく過ごす者も居たりする。が、もしかしたら自然の中へと溶け込んだ者の中にはその後に精霊として変化した者もいるかもしれない。

例えば家屋や街中など、その土地に棲む精霊に祠や桜杜等の家を与え、花や植物や果物などを供えて土地を綺麗にしていると、その精霊が持つ力やその土地に芽生える植物を保ってくれたりもしてくれる。また精霊が傍につく気符師はその精霊の力を借りて気符を作る事が出来る。

燈灯し、火伏、水流、冷気、温暖、樹木、空気、浮遊、手力、潮騒等の様々な謂れを持ち、そしてミズハ・ミツチ、スダマ、ハツチ、イワツチ、ノツチ、ククノチ、カグツチ、シオツチ、イカツヂ、テナツチ、アシナツチ……といった名があれば、特に名もなく漂う者もあり、明確な姿を持つ者もいれば姿を持たない者も居る。多くの者達は自然の中に溶け込むが、中には人工物や人物の操作に宿る事も。

ちなみに藤も多少なりとも霊力(気力)が備わっている。というよりも隠世に来る者は備わっている事の方が多い。迷い込む者はそれがあるから迷い込むともいう。霊力(気力)の批准と魂の穢れの無さは関わりがある傾向にあるらしく、なので精霊に好かれやすい者が隠世には多い。例とするなら、穢れを払う朽名とその番で元より霊力も備わっている藤も精霊に好かれやすい。

箱庭
 

鍵屋に管理するように言われた場所で、管理を任された者はその場所の鍵を持っている。隠世の地を部分的に言った名称。全体(隠世)の総管理は鍵屋。

箱の名前  :管理人       :主な場所

零ノ箱   :鍵屋(メフィスト) :隠世全体、エントランス
一ノ箱   :マカミ       :深山、片山
二ノ箱   :朽名、藤      :蔦藤神社、夕刻街
三ノ箱   :アマネ       :あかときの杜、箱庭水槽
四ノ箱   :くえびこ      :水田・農耕地帯
五ノ箱   :マシロ       :幽玄街、果樹園、養蜂場
六ノ箱   :???       :奥山、湖、心寄街、花鳥三鳴館
七ノ箱   :???       :草原地帯、放牧場
八ノ箱   :???       :深更の森、霊廟・墓所
九ノ箱   :101、629      :瞑色の森、植物園
十ノ箱   :本屋(ダリオン)  :まひるの森、異色図書館
十一ノ箱
  :???       :アルケウス街
十二ノ箱  :ルカ        :水葬駅

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【 零ノ箱 】​

エントランス Entrance

管理 / 鍵屋
何処かの世界へと繋がっている扉や専用の燈を保管している場所。此処には其々の対応をしてくれるカノも此処に居る。

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【 一ノ箱 】​

深山 /ミヤマ

管理/マカミ
隠世にある大きな山。此処から流れる水は夕刻街の水路にも繋がっている。
​​すぐ隣の山は「片山」とも呼ばれている。

ひととせの箱庭
鉱樹が植えられ、色んな姿を見せる中庭がある屋敷。誰でも訪れる事が出来る。ただ、なぜかこの屋敷の主の姿が見えないことが多いらしい。箱庭堂の店員達(?)がこの場所を管理しているらしいので、持ち主は箱庭堂の店主なのではという話も

ノ庭 /ヨスガノニワ
ひととせの箱庭にある坪庭。隠世に一本だけの鉱樹が植えられており、季節で様々な姿がみれる庭。

 

縁(よすが):「寄す処(か)」⇒「よりどころ」を意味する語。又は「頼れる身寄り」「物事を知る手立て」

花影庵 /カエイアン
深山(片山)の麓にある縁彦の秘密基地。植物の収集や観察がしたくて建てたもの。
最近では此方で寝起きする方が多いらしい。

季節の女神の祠
深山にある小さな祠。隠世の季節の変化と月日の沈みは此処から。
神がこの祠に居るのではなく、鍵屋が仕組みとして置いたものがあるだけ。隠世の季節の神は他に居る。ただ木々や豊かな水がある場所に置いたので、この祠にも精霊が棲むようになった。それを見た誰かが「女神みたい」と言っただけ。

蛍沢と虹ノ沢
季節の女神の祠付近にある二つの沢。

上の虹ノ沢には虹が掛かり、下の蛍沢には夏になると蛍が飛ぶ。

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二ノ箱 】​

蔦藤神社 /ツタフジジンジャ /Tsutafuji Shrine

管理/朽名、藤
藤と朽名が棲む神社。境内と鳥居は別の世界から隠世内に移築してきた。
土砂崩れから目の赤い白い蛇が這い出てきたことで始まった信仰。祭られた神様自身は人間達の願いを聞き続けるのが嫌になっていた。今は何かを直したい者達が集まり、藤が依頼を受けている。

棲む神を意識してか、白っぽい建築物が多い。

蛇は藤が躓いて転ぶのが嫌なので、境内や家屋で階段などが欠けているのを見つけると逐一自身の力で修繕かけてる。なので修繕屋なだけあって蔦藤神社は痛んでいるものが少ない

​⇒各建物の詳細は「go over to world's」の「Wisteria」項目に表記。

夕刻街 /Yūkoku Street
蔦藤神社付近の街。幽霊達や住人が潜む街。様々な店が連なっている。
夕刻街や農業地帯とその周辺は特に幽世の名残が多く見えたりする。此処に連ねる店主の中には、何処かの世界でも店を開いている者もいるらしい。

駄菓子・みけや
夕刻街にある、化け猫の店主が営む駄菓子屋。

最近できたらしく、お菓子が好きな者達が寄り道しに来るらしい。

箱庭

本や雑貨に装飾、物語を扱う物売りのお店。

なぜか店主の姿を見かけない為に幽霊が営んでいるとの噂もあるが、姿を見せないそんな店主に変わって店員らしき別の人物達が接客をしている。

店に訪れた客が経験してきた「物語」の買い取りをしてくれるとかしないとか。中には物語が詰まる箱も売っているなんて話も。扉は店内と色んな世界に繋げられている箱庭堂二階は裁縫や小物が置かれ、二人の店員らしき人物達の休憩場所になっており、一人が裁縫が好きなのでよくぬいぐるみなども作っては商品棚に置いている。朽名ぬいを作ったのもこの人物。

路地裏に佇む骨董屋の様に、「ふとした時」に「寄り道感覚」でお立ち寄りください。

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【 三ノ箱 】​

あかときの杜

箱庭水槽

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【 四ノ箱 】​

農業地帯

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【 五ノ箱 】

幽玄街 /Yūgen Street
隠世にある職人街。

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【 六ノ箱 】​

心寄街 /Kokoroyo Street

港温泉街

心寄す:心を寄せる、好意をもつ事。

湖(水海) /ミズウミ
深山と奥山の間にある大きな湖。水海とも呼ばれている。湖魚や、なぜか塩や海の幸もとれる。

奥山(一ノ岳、二ノ岳、三ノ岳)
湖と心寄街の近くある三つの山。此処には天狗が棲んでいる。
噂ではこの奥山裏には天狗達が管理している隠し温泉があるらしい。

雪包みノ原(ゆきくるみのはら)
奥山付近の雪が残り易い場所。壱と弐がある。
気温が低い事が多く、白林檎
が育っていたりもする。弐には星舞う泉があり、周りには水仙が咲く。

華鳥三鳴館 /カチョウサンメイカン /Birds Hotel

管理/瑠璃

心寄街近くにある大きな洋館で、この洋館は瑠璃が管理している。棲む者達には鳥に関する名前がついている。鍵屋がいたずら心に別空間とつなげた扉があり(異色図書館の鏡と性質が同じもの)その影響なのかふとたまに迷い込む「客人」がいる。その性質《たち》は様々なようで……。

客人を「花」「お花さん」と呼んでいる。

訪れたものは「対価」を払えば宿泊する事もでき、基本的にはもてなされる。ただし「悪さ」をした客人は「鳥」に喰われる。館には何人かの鳥達が住んでおり、鳥達が使う部屋には鳥籠のマークがついている。

お花さん
抑圧されてストレスを溜め込んだ人間が夢を見ると華鳥三鳴館に迷い込む事がある。
基本的には鳥達にもてなされ、「対価」を払えば三鳴館に「宿泊」もできる。一人と宿泊する事もあれば、希望すれば複数人とも。ただし鳥達に「手を掛けよう」と悪さをした客人は鳥達に魂ごと命を喰われる。

✤鳥

夢魔。華鳥三鳴館に住む者達をそう呼び、鳥を冠した名前が付いている。訪れた者達から精気や運気を貰い食べる代わりに快楽を与えている。ただし悪さをした客人は、魂ごと喰われる。……果たして食べられているのはどちらなのか。自在に性別を変えられ、別世界へ移り住んだ者達もいる

洋館に訪れ泊まる事を選んだ客には「相手をする鳥にしか渡さないので」と言い最初に「好み」を紙に書いてもらう。封をしたそれは客に就く鳥に渡され、客が部屋に訪れるまでに「準備」をしておく。二回目以降の客は要望が同じなら書く手間を省けるし、以前と同じ相手の指名を出来る。ちなみに「無茶」な事を書いたら断りが入るが、しつこく要求すると「警告」が入り、それさえも無視をすると「喰べられる」。なお一部の鳥が客を好みで選ぶ事も多たある模様。

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七ノ箱 】​

草原地帯

放牧場

ヌクリと鶏を放牧している場所。

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八ノ箱 】​

深更の森

静寂のほとり
深更の森にある小さな湖。付近に霊廟と墓所もあるが、神秘的で悲壮感は無い。
死としても悲しみはあるかもしれないが、本来の「死」として受け入れて亡くなった者達だからだろうか。近くにはこの一帯の管理人でもる墓守の家もある。

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九ノ箱 】​

瞑色の森と帳小路
植物園から行ける道。
ユラサカナ(魚の姿でないものも多い)が多くおり、進むにつれて暗くなっていく。帳藤が道中鎮座している。行きつくと静寂のほとり方面へ辿りつき、更にその奥には星舞う泉がある。

植物園 /Botanical Garden
管理/629、101
隠世内の植物園兼花屋。様々な植物が育てられており、住人やゴースト達が時折花を買いに来る。
定期的に休みになる。

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十ノ箱 】​

まひるの森

異色図書館 /Library
管理/ダリオン
沢山の鏡が置かれる場所がある大きな図書館。偶に「紙魚」が湧く時がある。
住人達や幽霊達だけではなく、たまに館内にある鏡から別世界の人物やコトヒトさんが迷い込んだり訪れたりする。そうした者達は来ることは出来るが図書から外には出れないので、また図書館内の鏡から帰るしかない。
気に入った本があれば対価さえ払えば売ってくれる。

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十一ノ箱 】​

アケルウス街 /Acervus Street
幽霊達や住人が潜む街。様々な店が連なっている。夕刻街とはまた違った雰囲気の街。

夕刻街の延長で広がりながら元の幽世の要素に他世界からのものが足されたのがアルケウス街。
此処に連ねる店主の中には何処かの世界でも店を開い
ている者もいるらしい。

カルケウス /Calceus Shoemaker
ノックスが営む靴屋。旅に出る幽霊達が訪れる。

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十二ノ箱 】​

水葬駅 /スイソウエキ /Water Burial Station
管理/ルカ
前はルカとは違う駅員がいたらしいが、今はルカが切符を売っている。
線路がある場所は水に浸され、ゴースト達は棺桶で見送られる

隠世で見かけるもの

 

 

エントランスで保管されている燈

隠世のとある場所に保管されている燈。死んでもなお消えたいと願った者の魂が入った箱。

〝願い〟を叶えるために順番待ちをしている間はここに入る。葬儀の時まで保管所でカノが保管している。

保管箱

蔦藤神社の紋が入る預かり箱。直すために預かった物等を入れて保管する。

犬張子

藤が犬子童子から貰った張子の犬。安産や子供の健康を祈願したお守り。

トキワナズナ

隠世によく咲いている薄い青色の花。薄花蝋の材料や染色にも使え、幽霊達が食べる事もある。

この花は隠世の曖昧な時間変化に適応したのか、春夏秋冬枯れる事がない。増えないからこそ放っておくと一面花で埋まってしまうが、材料としての活用法が生まれたり、幽霊達も口にするのでそこまで極端に増えていくことは無い。種ではなく球根で増えていく。

花の中央から「光子/こうし」と呼ばれる小さな光の球がふわりと出ており、辺りが暗くなると淡いだけ光が浮かんで見える。この花が咲く隠世では「記憶」を大切にされる為、一説には花自身が「忘れられない為に」淡く光を放っているのではないかと言われているが正確には分かっていない。モデルのヒナソウ(雛草)の和名(常盤薺:トキワナズナ)と同じ名前。

 

時折服飾や小物・背景・ロゴ等に使っている十字はこのトキワナズナがモチーフ。

ヒナソウ(雛草)の花言葉は「寛大な愛」「会える幸せ」「甘い思い出」「おとぎの国の夢」

 

常磐:永久不変の岩、冬でも枯れず色を変えない緑色のままの常緑樹を指す。又、永久不変な事。

薄花蝋

隠世に咲くトキワナズナという花を材料に造られた蝋。

それを蝋燭にして燈を灯すと、青味のある燈になる。隠世では「鉱物」が生み出す力をよく使われるが、それ以外にもこの蝋で作られた蝋燭などを器などに入れて光源にしていたりもする。又、隠世で作られたこの蝋燭が、隠世を行き来している住人によって他の世界に渡る事もあるらしい。名前は和色の「薄花色」から。

薄花蝋燭

トキワナズナを材料に作られた薄花蝋の蝋燭。

主に隠世で手に入り、燈を灯すと青い火が浮かぶ。蔦藤神社の燈篭や街中の灯りにも使われていたりする。

 

夜光草

暗い場所に自生している植物。

花に似たその内面が暗所では水色に発光しており、花弁の様な部分は根元の方がねじれて外側へと開いている。なぜか明るい内は地面へと消えていき、辺りが暗くなると現れる特性がある。

 

球根はダイヤ型をしていて石のようで、昼間地面を見て小さな穴が開いているとその下には球根が眠っていたりする事も。トキワナズナの親戚とも言われている。

福分袋
隠世のお年玉。福分の日に福分ノ神(祝い事・お年玉の神様)が隠世の住人達に配る物。「ちょっとした福」。

この日に贈るポチ袋の中には、小さな鉱物・植物に花、或いはその実や種子・小物・小さなお菓子(金平糖や干菓子など)等々が入っている。住人達、特に小さな幽霊達は何時もこの日の楽しみにしていたりする。又、誰かと贈られた物の中から交換しあったり、自分だけの宝箱に溜めるのもまた一つの楽しみにしいている。

言祝ぎ符

隠世の年賀状。挨拶の文に花や植物が添えられている。縦書きの文をくるくると巻いている物が多いが、形式はこれに限らない。大体手のひら代のものが多い。結びめは水引のように色んな種類がある。

精霊燈
「ひととせの終(つい)」から「福分の日」まで飾る隠世の「飾り供え」の一種。燈火石(ともしびせき)が中に置かれた小さな祠のような燈。

掛けたり吊るしたり置いたりと、様々な物がある。吊るす形の物に付けられる鈴の形も燈よって様々。幹が白く木々によって色の違う葉をつける「白霊の木」が素材に使わている事が多い。

この時期に置かれた空の燈に灯をつけに来てくれる精霊がおり、その精霊を迎える為のものが精霊燈。灯がともった土地の穢れを払い、気を廻らせてそこに棲む者の安寧を願う。

精霊燈の付近には歓迎の意味合いで「入口」を模していた鏡か水盆を置き、同じく花や植物と共に果物なども置いておく。そうすると灯した後の精霊が嬉しそうにそれを持って帰っていく姿を見る事が出来る。

ひととせの始まりに、また新しい「灯」を迎える事を祝って。

戸飾り

隠世の正月飾り。「ひととせの終(つい)」から「福分の日」まで飾る隠世の「飾り供え」の一種。

これは戸に掛けるもので、他にも様々な飾り方や物がある。戸口周りを飾り付ける事で共に過ごす相手や近隣の者達への挨拶、そして健在を表す。戸飾りは紙や植物等から作り、場所や家によって手作りする所もあるので其々で意匠が違ったりもする。「福分の日」に開かれる「福ノ市」と共に御焚き上げをしているので、その時に火へとくべる。

ひととせの始まりに、また新しい「灯」を迎える事を祝って。

 ◆マチカケルヒト

◆マチカケルヒト

鉱物であふれている世界。鉱物達がふよふよしている。

マチカケルヒト世界

鉱物であふれている世界。鉱物達がふよふよしており、そんな中で多くのもの達が暮らしている。略称はマチヒト。

 

イーレ〈 Ire 〉

ふとしたところに祠や鳥居といった何かが祭られているような建物が目に付き、自然との距離も近い。鉱物達が多く活動している。他者の手が入っていない場所も多い。他と比べて住む人は少ないが、鉱物に関する学者、調査員等の外からの客人が多い。

水槽庭園

マリアが所有する庭園。
庭園内にはマリアのアトリエがあり、透き通るような水が溜まる「水槽」ではよく桜花が遊んでいる。「水槽」は一年を通して不思議と透明度を保っている。春には多くの桜が綺麗に咲く。庭園の近くには縁に関する其処原神社がある。

其処原神社 /ソコハラジンジャ
縁切・縁結びの神社で、水槽庭園の近くにある。神使と人が住んでいるらしい。

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アガレット〈 Agaret 〉

施設が寄っている場所。鉱物関連はもちろんいろんな店が連なっている。港は貿易も盛んな地域。

一応四季もあるが比較的暖かい。人が集まるので物や様々な種族も寄る場所でもある。

鉱洋堂 /コウヨウドウ

店主のファウストがやっている、錬成を扱った鉱物雑貨店。

鉱物を使って錬成された商品や装飾、薬を置いている。他にも鉱物や遠い場所から来た品物等も取り扱っていたり、場合によっては物の修理などもしており、お客の中には便利屋と勘違いしてくる者や、困りごとや厄介ごとを解決したくて依頼に来る者もいる。

数年後にアルヴァが引き継ぐ。

カシトキドキニ
とある国にあるお菓子屋さんでカフェも併設している。少しの魔法がある店。兎がモチーフ。
大きな洋館ではパタパタと兎が走る。店であるだけでなく、誰かが住んでいるらしい。

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アルス〈 Ars 〉

芸術、技術、医術、学問などが栄えている街。大きな図書館もあり、それが目的で訪れるものも。

その大きな図書館とは別に「異色図書館」と呼ばれる別の世界へつながる扉がどこかにあるらしいと噂されている。

住人達

人とはまた別の者達。

● 鉱物達

昔から鉱物が密集しているところに発生したり、鉱物に飲まれたものたちが成るとされる。
通常発生時の個体は丸い体と黒色に石に寄生されたような姿をしており、異物を飲み込んだ内包体は飲み込んだ異物によって姿・生き方・捕食物等を変える。内包体は珍しく、中には人と会話をするものや人の生活に混ざっているものも現れているとか。

通常発生時の生まれたてにはまだ石はなく、鉱物を捕食し成長することで自分の石も育つ。鉱物達は心臓部として、それぞれ核をもっている。又その核が壊れない限り生き続けるとも言われている。

生物としての定義もあやふやで、生き物とはせずこれは一つの現象だとする学者もいる。廃墟や杜を生息地としている個体も多い。

対話する鉱物達・人と生活する鉱物達が現れたことで、種族とするのか一つの現象とするのか日々学者たちの間で議論が行われている。

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● べレア人形

より生身に近い人形。
パーツを有機物質でつくり、心臓部に鉱物核(鉱物達の核)を使う。基本的に道具として動こうとするが稀に自分自身の感情を持った者がいる。

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● 人工生物

死体と鉱物核で人工的につくられた鉱物生物。

傷や欠損を負ったとしても、鉱物達と同じ様にそこが鉱で覆われて治されていく。

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● 鬼人
古くから禍を呼ぶとして嫌われていた。今ではその存在を知っている者も少ない。
角を持っている事が多い。

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役種

● 鉱術師
主に研究や鉱物の力を借りて生活の助けや生きるための力にしている。いうところの【錬金術師・魔術師・魔女】のような感覚。ラピス・アルキュミラ。

● 鉱商人 /コウショウニン
鉱物を採取したり、鉱物師がつくりだした錬成鉱物を仲介で買い取って売り歩く。

 ◆キミトコトナルヒト

◆キミトコトナルヒト

人とは違ったもの達が普通に存在し生活する。略称はコトヒト。

人間は残酷だ。多様性を歌うくせに蔑ろにする。そのせいで目に見える「多様性」が生まれてしまった。そんな世界のお話。

キミトコトナルヒト世界

人とは違った者達が生まれ始めた世界。略称はコトヒト。

今では人との距離が近いものや人と距離をおいて暮らすものなど、様々な者達が居る。

コトヒトさん

いつの頃からか人から生まれた存在。親を必要としない者や人から生まれたりもする。人とは違ったものを持つ者達を人間はコトヒトと名前を付けた。


迫害する者、それでも愛すると誓う者、関心を持たない者。時として人は残酷だ。人間は様々な感情を相手に懐いたが、それはコトヒトも同じかもしれない。人の生活に溶け込む者も居れば、自然の中に隠れる者も居る。その姿も考え方も生活の仕方も様々である。

生物的なものという考えの他に、コトヒトを達を「現象」の一つと捉える人達も居る。
大雨が降れば洪水が起きる、風が強ければ波が高くなる、地震が崩れれば地盤が起こる等、コトヒト達も自然や人の生活から生まれた「現象」の一つという考え方。「初めはそれらの〝現象〟を認知する事が出来たからこそ生まれた存在達」とし、「やがて生活の中に溶け込んで存在が明確になった者達」と。

基本的に人がかかる病にコトヒトが罹る事はない。
その為、朧月荘で風邪が流行った時には祐樹・ヨト・高郷はみんな臥せったが、コトヒト達は通常運転だった。

神山町

「昔、あの場所には神様が住んでいたんだって」

朧月荘 /ロウゲツソウ

世から捨てられたサナトリウムを改装した住居。コトヒトさんが多く暮らしている。

遥か昔に神社ごと神隠しにあった場所と言われており、後に神社があったその場所にサナトリウムが建った。それが関係しているかは分からないが、人間には見つけにくい場所になっている。訪ねて来た人間が此処を見つけられた時点で、住む資格はあるとクチナワは言う。

 

建物の管理自体は朝霧がしている。一般的な賃貸よりは安く、コトヒトさんなら別の対価でも構わない。

植物だらけの廃墟の様な家

スイとカズラの住居。町の外れにあり、中も外も植物だらけで人々の中には廃墟と勘違いしている者も多い。

「吸血ジャック」

吸血ジャック

◆Rジャック

月光街 /Moonlight

ジャックたちが住む屋敷近くの街。
賑やかな街だが、たまに人ではないものの目撃例があるらしく…?

 ◆Rジャック

◆Aジャック

リデット街 /Redead

スラムとなりつつある退廃的な街。Aと111が潜む街でもある。

 ◆Aジャック
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