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君に会うための箱


君は今どこにいるんだろう。もうとっくに消えてしまっただろうか、それともまだ世界旅行をしているだろうか。自分の箱を手に入れてからどれほど経った?


箱を手にして、気づいたら居たあの場所から、僕はどれくらい進んできたのだろう。少しの間だったけどあの場所も楽しかったんだよ。君が居なくなってからの方が余程退屈だった。



あそこにはね、変わった人達が居たんだ。

誰かとお喋りしたり、道案内をしたり。靴を失くしてしまった子がいてね、一緒に探したりもしたんだ。

君が居なくなってからの事も、そこで過ごしたことも君に話すから。



やっと僕も死ねたんだ。だからまた君と…。













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